Nothing But InnerWood

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help リーダーに追加 RSS 取材を受けたのに、紙面で表現されなかった話・・・

<<   作成日時 : 2008/02/15 15:41   >>

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InnerWoodは、仕事への姿勢も考え方もあまり一般的ではない事ばかりなので取材は他社と比較して少ない・・・
まあ、生産本数も極端に少ないし、市場での認知度はかなり低いから・・・
きっとベース弾く人100人に聞いた位では、知名度は2%以下か0%の場合もあるだろう・・・
10000人くらいに聞くともう少し高くなるかな・・・
でも、いまだに楽器店関係の方々、地方だけではなく、とりわけ都内でも池部・黒澤・石橋以外の店の店員はInnerWoodを知らない人も沢山いる・・・
こう言った楽器店では面が割れていないので、たまに市場の偵察へ気兼ね無く足を向けられる・・・

このような状況なので、わざわざ紙面を割いてInnerWoodを取材した所で、そう言った雑誌を購入してくださる読者にとっては、「何それ?」って言う状況になることが想定されるので、取材は極端に少ない・・・
まあ、BMでも数年に1回かな・・・
Playerは楽器フェアでは取材を受けることも有るが、せっかく取材されても写真と楽器のスペックが一致していないような状況もままある・・・
シンコーミュージックさんとJazzLifeは毎年企画の本があって取材がある・・・
取材をしてくださる出版元の方々にはとてもありがたいと感じている・・・

昨年末、毎年恒例の取材がお見えになった・・・
インタビュアーはロックギタリストのT氏だ・・・
T氏とはかれこれ10数年の顔見知りである・・・
実にT氏は私の6歳年上なので、音楽業界でのキャリアは私以上である・・・
私がまだ高校生の頃、彼は既にあるロックバンドに参加をしていた・・・
このバンドがまたご機嫌なバンドだったんだ・・・
ある時、豊島公会堂へなんかイベントがあって、スペースサーカスが出ると言うので足を運んだら、T氏のバンドもそのイベントに参加していた・・・
こう言った昔の話で取材の半分以上は盛り上がってしまう・・・

T氏とJ−FusionバンドPのW氏は、国分寺に有った楽器店での顔見知り・・・
T氏とW氏は一緒にその当時アルディメオラを見に行って・・・
帰りに中央線の中でW氏が「俺はディメオラより早く弾ける様になってやる!」って言っていたそうだ・・・
現にその20年後くらいだと思うが、早弾きの世界最速ギネス申請をした噂も聞いた気がする・・・
今の若い子達には見られない野望とガッツだ・・・

おおむね60分の取材では、大体は今の楽器業界や音楽業界のダメ駄目な部分ばかりが話題になる・・・
特に楽器を演奏する若者達の話題になると・・・
30年前に、渡辺香津美・和田アキラ・大村健司・ポンタ・後藤次利・高水健司等などの重鎮が皆20歳代であった事を考えると、今の若いミュージシャンのレベルの低さに関しての会話が止まらない・・・
合せて、音楽を聴く側のレベルの低さ、音楽を作る側のモラルの低さ等、もうオヤジたちの嘆きとボヤキの双方向での羅列になってしまう・・・
肝心な取材はそっちのけでテープだけがむなしく回り続ける・・・

そんな中で共通して危惧した話題としては、現在の「音楽を聴く環境」に関してである・・・
InnerWoodはベースに特化したビジネスを行っているが、もしかするとこう言った「ベース」と言う物の存在意義も最近大分?マークが付くようになってきている気がする・・・

多くの若者の家にはステレオが無い・・・
音楽を聴く手段としてはMP3プレーヤーやIpod、最悪なのは携帯電話機等である・・・
勿論、ウォークマンの時代に比べればイヤモニも性能が上がったのかもしれない・・・
デジタル/アナログのコンバートも最近は質が上がったのかもしれない・・・
しかし所詮それらは圧縮された音源で、HiFiな物ではないし、音を聴く部分が耳からに限定されてしまうわけだ・・・

JacoPasBigBandのJeffCarswellが日本に来た時に、食事を一緒した・・・
その時の話題で、「ベートーベンのシンフォニー#5のジャジャジャジャーーーーンって言うシンコペーション、あれってきっとあの時代ではシンフォニーであんな事をユニゾンでやるのは画期的な出来事で、70年代で言えばハードロックの誕生みたいな出来事だったんだろうね。きっとあの時代の人は耳ではなくて体全体でシンフォニーを感じて驚いたはずだ!」の私のコメントに「うんうん、そうだね!」ってJeffはうなずいた・・・

ギターあたりでもメタルなんかはそうなんだが、ベースで言えば特に身体全体がコンプレッションされるような空気の動き=波動が音楽を楽しみ醍醐味の一つであるはずである・・・
しかしながら、現在の若者は耳でしか音楽を聴かない・・・
結果、極端な話であるが、我々世代ほどベースアンプに関してこだわりが無い・・・
自分のベースアンプ(コンボでも良いが、アンプヘッドとキャビネットまでのセット)を持ち歩かないと言う事は、自分の楽器の音がライブ会場ではいつもとまったく違ってしまうかもしれないはずなのに・・・
ベースアンプも持っていなけりゃ、それを運ぶ車の免許もないし、車も持っていない若いベーシストが本当に多い・・・

良くお客様にもお話しするが、電気楽器は楽器からスピーカーまでが1ユニット・・・
だからその間の何かが変わっても音は変わってしまう・・・
ましてやアンプが違えば結果は必ず変わってしまうのに・・・

このように若者達が外見はこだわっても、実際にアーティストとして自身の音にこだわらなくなった時・・・
それはInnerWoodの存在意義が抹殺されてしまう状況になるわけで・・・
それはきっとそんなに遠い未来の話ではないかもしれない・・・
こんな話でインタビューは締めくくられた・・・

とても辛らつで、しかもオヤジたちのメッセージとしては若いベーシストたちへの警鐘として有意義な60分の雑談・・・
しかし、それらの全ては割愛され、無難な話題しか紙面には載らなかった・・・
まあ、いつもの事だが・・・

昔、業界の雑誌=ミュージックトレードの取材を受けた・・・
楽器フェアに出展していた若くて小規模なギターメーカーの特集だった・・・
この雑誌は偉かった・・・
取材の中身の殆どが業界への否定的なものであったのにもかかわらず・・・
ちゃんとそれらが掲載されていた・・・
インタビュアーの「それでは木内さん、最後にお伺いいたしますが、木内さんとしては、楽器業界にもっと襟を正して仕事をして欲しいということなんですね?」の質問に対し・・・
「いやいや、止めてください。大手の会社がちゃんとした仕事なんかしたら、うちみたいな小さな所は全部潰れます。大手の方々はどうぞそのままの姿勢で商売をしてください!」と答え、ちゃんとこの部分も紙面に紹介されておりました・・・

芸能界ではインタビューと言うと10分程度でマックスな内容を引きずり出してメディアで紹介するが、InnerWoodの場合だけかは知らないが、楽器業界関連では、60分の取材でも中身は30秒程度の物にしか出来ない場合が多いかも知れない・・・
楽器業界と出版業界の独立性が薄い=広告収入で雑誌が成り立っている状況が変わらないとこの先も同じ状況なのだろう・・・

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